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平成25〜28年度科学研究費補助金基盤(B)歴史的ヨーロッパにおける複合政体のダイナミズムに関する国際比較研究

 本研究は、平成22〜24年度科研基盤(B)「近世ヨーロッパ周縁世界における複合的国家編成の比較研究」で得られた複合政体に関する知見を発展させるべく、そこで見出された問題検討を進めるものです。本研究は、近世ヨーロッパの国制史研究や政治社会史研究で各地に広く確認されている複合政体について、「一定の情況で生み出される磁場に応じて可変するポリテイア」(礫岩政体/礫岩国家)と理解することから出発し、そのダイナミックな形成・変質・解体について、(1)全ヨーロッパを覆った政治・社会・文化的変動をコンテクストとする政体観の変質と、(2)それを踏まえた国家経営の変化という点から分析するものです。本研究は、君主制・共和制・公共善などをめぐる概念史研究の知見と中世から近代へと至る国家形成史の知見を有機的に結びつけながら、欧米各国で個別に行われてきた複合政体の議論を総合することを目指しています。なお、本研究は平成25〜28年度科学研究費補助金基盤(B)の助成を受けて推進されています。

※2016年7月15日に山川出版社より本科研の成果報告である『礫岩のようなヨーロッパ』が刊行されました。表紙カバーの写真は、オクスフォード大学自然史博物館に展示されている礫岩の断面標本の写真です。私たちは、中世以来の個性を育んだ様々な政体が普君主のもとに集う君主政の姿に「王と政治共同体の支配」と称される歴史的ヨーロッパの政治社会の特徴を見出し、そうした姿を「礫岩」という言葉にこと寄せています。

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