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国際セミナー「「礫岩国家」の三点測量〜歴史的ヨーロッパにおける複合政体を比較する」

科研基盤(B)『歴史的ヨーロッパにおける複合政体のダイナミズムに関する国際比較研究』は、早稲田大学総合研究機構・早稲田大学高等研究所・早稲田大学ヨーロッパ文明史研究所・早稲田大学日欧研究機構と協力して、以下の内容で国際セミナー「「礫岩国家」の三点測量〜歴史的ヨーロッパにおける複合政体を比較する」を開催します。関心のある皆様のご参加を心から歓迎します。

早稲田大学総合研究機構・高等研究所国際セミナー 礫岩国家」の三点測量〜歴史的ヨーロッパにおける複合政体を比較する

日時:2014年4月12日(土)13時~18時
場所:早稲田大学国際会議場第2会議室
主催:早稲田大学総合研究機構・早稲田大学高等研究所/科研基盤(B)『歴史的ヨーロッパにおける複合政体のダイナミズムに関する国際比較研究』/早稲田大学ヨーロッパ文明史研究所『ヨーロッパ史における「統合」の再検討』
共催:早稲田大学日欧研究機構
その他:参加費無料・逐次通訳がつきます
参加申込方法:WEBでお申し込みください。詳細は早稲田大学総合研究機構ホームページをご覧ください。

趣旨:近年のヨーロッパ史研究では近代国家の前史としての近世国家像が批判され、近世ヨーロッパ各地に保たれた政治文化のニュアンスを踏まえた独特な政治秩序が議論されています。こうした議論のなかでもブリテンやスペインなどを事例に検討されてきた複合国家論は、中世に独特な政治体系と近代以降の国家経営との間のミッシングリンクを明らかにする分析枠として注目されています。複合国家を構成する様々な地域は戦争などの情況を背景に生み出される政治的な磁場によって引力や斥力を帯び、複合国家は不断にその編成を替えていきます。このセミナーは、従来の複合国家論では描かれなかった、こうした可塑性をもつ政治秩序のあり方を地質学用語の礫岩に準えながら「礫岩国家」と呼び、歴史的ヨーロッパを特徴づけた複合国家の特徴をダイナミックな変動のなかに明らかにします。まず、現在のフランス歴史学界にあって複合国家研究の第一人者であるJ.F.ショーブ氏から近世における複合国家の変動について基調講演を頂き、それに日本人研究者側からイベリア半島・バルカン半島・北東ヨーロッパにおける政治秩序の事例をつきあわせることで、「礫岩国家」の三点測量を試みます。

セミナー次第:司会 古谷大輔(大阪大学大学院言語文化研究科准教授)
13時00分~13時10分 開会のあいさつ:森原隆(早稲田大学総合研究機構長・早稲田大学文学学術院教授)
13時10分~13時20分 シンポジウム趣旨説明:中澤達哉(福井大学教育地域科学部准教授)
13時20分~14時45分 基調講演:ジャン・フレデリック・ショーブ(フランス社会科学高等研究院教授)「近世ヨーロッパのイベリア帝国:集中と分裂」
14時45分~15時00分 休憩
15時00分~16時45分 コメント
コメント1:小山哲(京都大学大学院文学研究科教授)ポーランド・リトアニアの事例から
コメント2:河野淳(広島修道大学経済科学部准教授)バルカン半島の事例から
コメント3:内村俊太(上智大学外国語学部助教)イベリア半島の事例から
16時45分~17時00分 休憩
17時00分~18時00分 討論

公開日:2014-03-01

国際ワークショップ「ハプスブルク帝国とボヘミア諸邦の近世」のご案内

 東京外国語大学の篠原琢さんが研究代表者を務める科研基盤(A)「ヨーロッパ境界地域の歴史的経験とパトリア/市民権」から、以下の国際ワークショップ開催の案内がありました。このワークショップは基盤(B)「歴史的ヨーロッパにおける複合政体のダイナミズムに関する国際比較研究」に参画する小山哲さん、中澤達哉さん、古谷大輔も協力します。関心のある皆様の参加を心から歓迎します。

 科学研究費補助金基盤(A)のプロジェクト、「ヨーロッパ境界地域の歴史的経験とパトリア/市民権」(H22-25年度)により、チェコ共和国科学アカデミー哲学研究所からルツィエ・ストルホヴァーさん(PhDr. Lucie Storchová, Filozofický ústav AV ČR)を、ウィーン大学歴史学研究所よりペトル・マチャさん(PhDr. Petr Maťa, Institut für Geschichte, Wiener Universität)を招聘し、このたび「ハプスブルク帝国とボヘミア諸邦の近世」と題し、以下の研究会を行います。ご関心のある方は、どうぞふるってご参加ください。

(1)2014年3月10日、15:00~19:00 東京外国語大学本郷サテライト4階会議室
Patriotism and composite state in early modern Central Europe
Petr Maťa  (Institut für Geschichte, Wiener Universität): Provincial estates, provincial diets and negotiating fiscal equality in the Habsburg composite state (seventeenth-eighteenth century)
Lucie Storchová (Filozofický ústav AV ČR): Humanist scholars on the origins of Bohemi: Rethinking conceptual frameworks of Caspar Hirschi 
討論者
古谷大輔 (大阪大学世界言語センター大学院言語文化研究科)
小山 哲(京都大学文学部)
(使用言語は英語)

(2)2014年3月17日、14:00~18:00 京都大学文学部 第2演習室(文学部校舎2階)http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/about/access/
Representing the Others
Petr Maťa: Mother tongue and fatherland. Language and ritual at Bohemia´s seventeenth-century diet
Lucie Storchová: On savages, enlightened subjects and Czechs: Discourses of Othering and nation in Kramerius’ travelogues (1802–1808)
討論者
中澤達哉(福井大学教育地域科学部)
篠原 琢(東京外国語大学)
(使用言語は英語)

(3)2014年3月11日、15:00~18:00 東京外国語大学本郷サテライト7階会議室
Pozoruhodná koncepce českých dějin v raném novověku
Lucie Storchová, Spory o původu Čechů na pražské univerzitě po roce 1600
Petr Maťa: Vandalizovat dějiny – Maximilián Rudolf ze Schleinitz (1605-1675) a jeho spis o původu Čechů ("Vandalo-Bohemia")
(使用言語はチェコ語とスロヴァキア語)

公開日:2014-02-25

『イギリス史10講』合評会のご案内

『イギリス史10講』合評会のご案内

科研基盤(B)「歴史的ヨーロッパにおける複合政体のダイナミズムに関する国際比較研究」は、2013年12月に岩波書店より刊行されました近藤和彦さんの著書『イギリス史10講』の合評会を以下のような次第で開催いたします。『イギリス史10講』は単なる通史を超えて、政治社会、秩序、公共善、礫岩、世界システム、代表・具現・表象、記憶、横領といった今日の歴史学のイシューが網羅されており、それを手にした読者それぞれの視線に応じて「対話」の機会を与えてくれる書となっています。本科研は、金澤周作さん(京都大学)と篠原琢さん(東京外国語大学)を書評者としてお招きし、著者の近藤和彦さんからも応答を頂きながら、皆さんとともに本書を読み考えたいと思います。この合評会は公開形式で開催します。専門とする時代や地域の垣根を越えて、関心のある皆さんの参加を心から歓迎します。

日時:2014年3月29日(土)13:00~17:00
会場:千里中央ライフサイエンスセンター701号室 http://www.senrilc.co.jp/access/index.html

会次第:第1部 書評者からの発表 金澤周作さん(京都大学)・篠原琢さん(東京外国語大学)
第2部 近藤和彦さん(立正大学)からの応答
第3部 全体討論
司会・進行 古谷大輔(大阪大学)

近藤和彦『イギリス史10講』(岩波書店、2013年)につきましては、以下の岩波書店のホームページをご参照ください。https://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/43/X/4314640.html


*合評会後に近藤さんを囲んでの懇親会を予定しています。

公開日:2014-02-04

本科研が「文系研究の国際展開」の例として大阪大学URAメールマガジンに紹介されました

本科研が、大阪大学大型教育研究プロジェクト支援室の発行する大阪大学URLメールマガジンvol.3で、「文系研究"の国際展開」の一例という記事で紹介されました。「ローカルな知にとどまる歴史学の現状」、「日本人歴史学者だからこそ実現できる国際比較研究推進のための"メタナショナルな"プラットフォーム」、「日本歴史学界の「輪」からヨーロッパの歴史学界の「輪」へ」という点から、この科研をうまく説明頂いています。ご一読ください。

公開日:2013-12-24

近藤和彦先生が『イギリス史10講』を公刊されました

本科研にも連携研究者として参加頂いています近藤和彦先生(立正大学)が、この12月20日に岩波書店から『イギリス史10講』を出版されました。古代から現代に至る多様性をもったイギリスの政治/社会の歴史を「複合」という視点からまとめられています。本科研との関連で言えば、先の日本西洋史学会で披露した複合政体をめぐる「礫岩」概念が近世史を語る上での重要なイシューのひとつとして紹介されています。また、118〜119頁には、本科研の問題設定に刺激を与えてくれたケーニヒスバーガー、エリオット、グスタフソンの紹介もあります。(そのなかではグスタフソンのコングロメリット概念については「礫岩のような国家」と訳されています。)ぜひご一読ください。

公開日:2013-12-20