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公開シンポジウム「今、歴史的ヨーロッパを問うこと:『礫岩のようなヨーロッパ』と世界史」が開催されます

公開シンポジウム「今、歴史的ヨーロッパを問うこと:『礫岩のようなヨーロッパ』と世界史」


世界史におけるヨーロッパ史の特権的な叙述のあり方が批判され、議論が続いています。今日、私たちがヨーロッパを問う意味はどのように見いだされるべきでしょうか。

『礫岩のようなヨーロッパ』も、ヨーロッパを模範とした先験的な初期近代観を批判し、実態に即した地域像に基づく近世観を提示しようとした共同研究の成果です。それは、近代主義が批判されるようになった欧米の歴史学界で「複合国家」や「複合君主政」として語られてきた複合的な政治秩序の例を単に紹介したものではありません。『礫岩のようなヨーロッパ』は、秩序問題をめぐる地域住民の戦略や交渉を検討することから、政治社会の個性を見出す作業でした。

アジア史研究などと通底する問題を共有しながら、世界の諸地域と対話可能なヨーロッパへと、その地域像を中性化することが求められているかも知れません。複合的な政治秩序という観点に立てば、ユーラシアの各地にもそのような秩序が多様に存在してきました。東南アジア史研究におけるマンダラ国家論、日本史研究における国衆論など、各々の分野における議論は、秩序と権力をめぐる人間集団の関係のなかに、それぞれの地域の個性を描き出しています。

これらを踏まえるならば、私たちは、秩序や権力をめぐる人間集団の行動のヴァリアントのなかに、日本史、東洋史、西洋史を架橋してユーラシアの各地の個性を特徴づける比較の視点を見出せるのではないでしょうか。このシンポジウムでは「礫岩」という言葉に込められた意味合いを補助線としながら、歴史の作業場の可能性を考えたいと思います。

主催:科研基盤(B)「歴史的ヨーロッパにおける複合政体のダイナミズムに関する国際比較研究」 
日時:2017年3月29日(水)13時00分〜18時00分
場所:東洋大学白山キャンパス6号館3階6317教室

参加を希望される方はこちらの参加登録ページから参加登録にご協力頂けますよう、よろしくお願いします。

司会:小山哲(京都大学)
13:00~13:15 開会の辞:古谷大輔(大阪大学)
13:15~13:35 基調報告(1):森田安一(日本女子大名誉教授)「細礫岩国家スイスより」
13:35〜13:55 基調報告(2):岸本美緒(お茶の水女子大教授)「清代史からみた礫岩国家論の射程」
13:55〜14:15 基調報告(3):神田千里(東洋大教授)「戦国・近世における日本史上の「礫岩」」
14:15〜14:30 休憩
14:30~15:00 『礫岩のようなヨーロッパ』へのコメント:木村直樹(長崎大)、杉山清彦(東京大)、前田弘毅(首都大東京)
15:00~15:40 パネルディスカッション(1):『礫岩のようなヨーロッパ』執筆者からの応答:近藤和彦(立正大)、小山哲(京都大)、中澤達哉(東海大)、中本香(大阪大)、後藤はる美(東洋大)、内村俊太(上智大)、古谷大輔(大阪大)
15:40〜16:00 休憩
16:00~17:20 パネルディスカッション(2):全体討論
17:20〜17:30 閉会の辞:近藤和彦(立正大)

18:00〜 懇親会(会場:東洋大学の学食、会費:教員は会費4500円程度、学生は会費2500円程度を予定)懇親会への参加を希望される方は上記の参加登録ページにある「懇親会への参加」を選択してくださいご協力の程、よろしくお願いします。(申込期限は延期します。

公開日:2017-02-21

| 公開シンポジウム「失われた鎖の輪を求めて〜『礫岩のようなヨーロッパ』をめぐる対話」を開催します